突発性難聴とは突然片方の耳の聞こえが悪くなる内耳性の感音性難聴が発症する疾患で難病とされています。
全然聞こえなくなる重症例や、なんとなく耳の詰まった感じがする軽症例まで症状はさまざまです。随伴症状として耳鳴りや耳閉憾を伴うことが多く、また半分の人は発症の瞬間に強いめまいを伴うことがあります。
突発性難聴は早急に治療をすることが推奨され約1ヵ月で症状が回復しなくなるとも言われています。
突発性難聴の病気の概念が確立されてから半世紀も経過していますが、いまだに原因は分かっていません。
一般的には原因も不明で確立された治療法もない突発性難聴ですが、こちらのサイトでは当院が突発性難聴をどのように考えさらにどのように治療していくかを解説していきます。
なぜ突発性難聴がおきてしまうのか?
・突発性難聴の原因
突発性難聴を引き起こす特有のコリ
病院へ行き『突発性難聴』と診断を受けると病院ではステロイドとビタミン剤の治療が始まります。
重症例になると高圧酸素療法や星状神経節ブロックなどの追加治療が検討されることがあります。
投薬や高圧酸素療法は耳に効果を集中させることはできません、星状神経節ブロックも同様に耳への作用を特定するものではありません。全身に及ぶ作用の一部が耳周辺にも及んでいるだけです。
突発性難聴は、血流の滞りが原因となりますが全身の血流に問題があるわけではなく内耳の機能に関わる血流が阻害されている状態に過ぎません。
鍼治療は、厳選されたツボに精度の高い施術をすることで、狙ったコリだけ緩めることが可能です。
鍼治療は、内耳の血流低下という突発性難聴の根本原因に理想的なアプローチができる、もっとも適した治療法と言えます。
・突発性難聴に特化した当院での鍼治療
当院では、突発性難聴の改善に関わる「内耳の血流を集中的に促す」ための鍼灸治療を追究してきました。当院がどのような工夫をしているのか、また他院の鍼治療となにが違うのか説明します。
1.耳の周りに鍼をしない
内耳の血流を良くする鍼と聞くと、きっと多くの方は耳そのものや耳のすぐ近くへ鍼をすると想像するかもしれません。
実際にそのような方法で治療している鍼灸院も多くあります。しかし、耳に直接鍼をしたり、耳周辺に鍼をしても内耳に影響を及ぼすことはほとんどできません。
耳の周囲の局所の刺激にこだわらず、全身にあるツボの作用を利用することで、筋肉の緊張を解き内耳へ送る必要な酸素や栄養のルートへの血流を集中的に改善させることができます。
2.顎関節の調整
内耳と顎関節には密接な関係があります、顎関節を緩めることは内耳の血流を促すための重要な要素です。
実際に、顎関節に問題を抱えている人が、突発性難聴になるケースも少なくありません。
顎の動きは、全身のバランスと関わってきます。顎の調整をするには、全身のバランスを診て、修正していく必要があります。
病院では、耳は耳鼻科、顎は口腔外科と、別々に診るため、顎関節と難聴の関係に気づきにくいのです。
3.首、肩こりの解消
突発性難聴の治療の鍵となる顎関節ですが、顎関節の動きには首と肩の筋肉が大きく関わっています。
突発性難聴の治療には、首こり・肩こりを解消し、顎関節のスムーズな動きを取り戻すことが欠かせません。
首こり・肩こりを生み出しているのは、身体の動きの歪みです。全身にあるツボの作用により動きを調整することで、首こり肩こりを根本原因から解決し突発性難聴の解消を目指します。
4.客観的データの確認
当院では、聴力検査(オージオグラム)を参考にしながら、病状を客観的に判断していきます。
症状と検査データを照らし合わせることで、治療の効果を患者様と共有し、治療計画を一人一人の状態に合わせて組み立てていきます。
通院について
突発性難聴では早く確実に内耳の血流を取り戻すため週に2〜3回の施術が必要です。
血流が不足した状態が続くと、仮死状態だった内耳の細胞が死滅していき、回復が難しくなります。そのため、症状が出てから鍼治療を開始するまでの時間が短いほど、有効性が高くなります。
発症から1ヶ月以内であれば、改善の見込みがあります。もし、一週間以内に治療を開始できれば、さらに理想的と言えます。
治療期間は1〜3ヶ月です。
耳鳴り単独の症状である場合、週1〜2回の通院が必要です。5〜10回の施術で改善の兆しが現れた場合は、継続すると改善を見込めます。